
一人暮らしを始めて電子レンジや炊飯器、電気ケトル、トースターをそろえてみたら、「キッチン家電の置き場がない……」と困っていませんか。
キッチンそのものが狭いだけでなく、シンクとコンロの間にほとんど作業スペースがなかったり、冷蔵庫を置いたらもう余裕がなかったり。一人暮らしのキッチンでは、家電を置く場所まで十分に用意されていないことがあります。
しかも困るのは、「空いている場所に置けばいい」という話ではないことです。電子レンジには放熱するためのスペースが必要ですし、炊飯器からは蒸気が出ます。シンクのすぐ近くなら水はねも気になりますよね。コンセントの位置によっては、置きたい場所に置けないこともあります。
そこでこの記事では、キッチン家電の置き場がない一人暮らしの方に向けて、限られたスペースをどう使えばいいのかを具体的に整理します。
冷蔵庫の上、キッチンラック、ワゴン、壁面といった収納方法だけでなく、「そもそも何を出しっぱなしにするか」「収納用品を買う前にどこを測ればいいか」「賃貸で気を付けること」「熱・蒸気・水・電源をどう考えるか」まで順番に見ていきます。
狭いキッチンでは、収納を増やせば必ず使いやすくなるわけではありません。むしろ棚やワゴンを増やしすぎて、さらに動きにくくなることもあります。大事なのは、あなたがよく使う家電を優先して、無理なく使える場所を作ることですよ。
- 一人暮らしでキッチン家電の置き場がなくなる原因
- 収納用品を買う前に確認しておきたい家電の優先順位と寸法
- 冷蔵庫上・ラック・ワゴン・壁面を使った具体的な配置方法
- 賃貸でも取り入れやすい収納方法と注意点
- 熱・蒸気・水回り・コンセントを考えた安全な置き方
- 置き場所を取りすぎないキッチン家電の選び方
家電収納全般の考え方をさらに確認したい方はこちらも参考になります。
【家電収納のコツ】キッチン家電・掃除家電・AV家電に分けて徹底解説
キッチン家電の置き場がない一人暮らしの抱える問題とその解決方法

- キッチンが小さくなる原因とその問題点
- 家電の配置に関する一般的な問題
- 一人暮らし特有のキッチンスペースの制約
- 収納を増やす前に家電の優先順位を決める
キッチンが小さくなる原因とその問題点
一人暮らし向けのワンルームや1Kなどでは、居住スペースを確保するため、キッチンがコンパクトになっている物件があります。シンク、コンロ、収納、冷蔵庫置き場はあるものの、電子レンジや炊飯器まで置くことを考えると「場所が足りない」と感じるケースですね。
特に困るのが、家電を置くためのカウンターがないキッチンです。冷蔵庫の横には数十センチの隙間しかなく、シンク横は調理スペースとして空けておきたい。この状態で電子レンジ、炊飯器、電気ケトル、トースターなどをすべて並べようとすれば、置き場がなくなるのも無理はありません。
さらに、狭いキッチンでは「収納スペース」と「作業スペース」が取り合いになりがちです。家電を調理台に置けば、まな板を置く場所がなくなります。逆に作業スペースを優先すると、家電を別の場所へ移さなければなりません。
そのため、「どうやって全部置くか」だけを考えるより、「キッチンで絶対に使いたい家電は何か」「毎日使わない家電まで出しっぱなしにする必要があるか」というところから考えた方が解決しやすいですよ。
スペースが限られていることには、悪い面ばかりではありません。よく使う道具や家電を手の届く範囲にまとめられれば、調理中の移動を短くできます。小さなキッチンだからこそ、物の数と配置を整理したときの効果は大きいかなと思います。
家電の配置に関する一般的な問題

キッチン家電を置くときに失敗しやすいのが、「本体が収まるか」だけで場所を決めてしまうことです。
例えば電子レンジなら、本体の幅と奥行きが棚に収まっても、扉を十分に開けられなければ使いにくくなります。さらに、機種ごとに必要な放熱スペースがあります。背面・側面・上部など、どこをどの程度空ける必要があるかは製品によって違うため、購入前・設置前に取扱説明書を確認することが大切です。
炊飯器も同じです。炊飯器本体が棚に入っても、ふたを開けられなければご飯をよそえません。炊飯中に蒸気が出るタイプなら、上の棚板や壁へ蒸気が当たり続けない配置も考える必要があります。
そして意外と見落としやすいのがコードとコンセント。置き場所だけ決めてから「コードが届かない」と気付くと、延長コードや電源タップを増やしたくなります。しかし消費電力の大きい家電もあるため、単純に差し込み口を増やせばいいわけではありません。
つまり、家電の置き場所を決めるときは、次の4つをセットで見ると失敗しにくいです。
- 家電本体が収まる幅・奥行き・高さ
- 扉やふたを開けるためのスペース
- 放熱や蒸気のために必要な空間
- コンセントまで安全に配線できるか
「置ける」ではなく「その場所で普通に使えるか」で考えるのがポイントですよ。
一人暮らし特有のキッチンスペースの制約

一人暮らし向けのキッチンでは、コンロが1口、シンクが小さい、作業台がほとんどないなど、設備が必要最小限になっていることがあります。
すると、野菜を切る場所、熱い鍋を一時的に置く場所、洗った食器を乾かす場所、家電を置く場所が同じ小さなスペースに集中します。家電そのものより、「家電を置いたせいで調理する場所がなくなる」という悩みの方が深刻な場合もあります。
収納も同じです。鍋やフライパン、食器、調味料、食品ストックを入れたら、キッチン家電まで収納できる余裕が残らないことがあります。その結果、電子レンジや炊飯器をリビング側へ出すことになります。
キッチン以外に家電を置くこと自体が必ず悪いわけではありません。ただし、食品を入れて運ぶ家電をあまり遠くへ置くと、毎回行き来することになります。特に炊飯器や電子レンジのように食事のたびに使うものは、キッチンから近い位置の方が使いやすいでしょう。
そこで使いたいのが、床面積だけではなく「縦」と「隙間」です。冷蔵庫上の空間、冷蔵庫横の隙間、壁面、シンク上などを安全に使えれば、新しい大型家具を置かなくても収納を増やせる可能性があります。
また、キャスター付きワゴンのように動かせる収納なら、調理するときだけキッチンへ持ってきて、使わないときは邪魔にならない位置へ戻すこともできます。一人暮らしでは、この「固定しない収納」が意外と便利です。
収納を増やす前に「出しておく家電」を決める
キッチン家電の置き場がないとき、いきなりラックやワゴンを買うのは少し待った方がいいかもしれません。
まず、持っている家電を「毎日使う」「週に何度か使う」「たまにしか使わない」の3つに分けてみてください。
例えば毎朝使う電子レンジや電気ケトルは、すぐ手が届く場所にある方が便利です。一方、月に数回しか使わないホットプレートやミキサーまで常に調理台へ出しておく必要はないですよね。
狭いキッチンでは「すべての家電に一等地を与えない」のがコツです。よく使う家電ほど取り出しやすく、使用頻度の低いものほど棚や別収納へ。この順番にするだけでも、必要な収納量がかなり見えやすくなります。
さらに、これから家電を買うなら「便利そうだから」だけで追加しないことも大切です。既に持っている家電と機能が重ならないか、本当に置き場所を確保できるかまで考えてから選びましょう。
キッチン家電の置き場がない一人暮らしのための効率的な配置方法

ここからは、実際に家電の置き場所を増やす方法を見ていきます。
ただし、収納用品は「置けそう」という感覚だけで買わないようにしてください。キッチンの幅・奥行き・高さ、家電の外形寸法、使用時に必要なスペースを測ってから選ぶのが基本です。
- 冷蔵庫の上を活用する方法
- キッチンラックを使用した収納
- キッチンワゴンの活用法
- 壁面収納の取り入れ方
- リビング側で家電を配置するときのポイント
- 賃貸でも使いやすい収納アイテム
冷蔵庫の上を活用する方法

一人暮らしのキッチンで真っ先に目につくのが、冷蔵庫の上の空間ではないでしょうか。床に新しい棚を置く余裕がなくても、冷蔵庫上が使えれば電子レンジなどの置き場所を作れる可能性があります。
ただし、ここは「空いているから何でも置いていい場所」ではありません。
冷蔵庫には、天面に物を載せられる機種と、載せることを想定していない機種があります。耐熱トップテーブルを備えた小型冷蔵庫などでは電子レンジを載せられる場合がありますが、耐荷重・耐熱温度・設置できる家電の大きさなどに条件が設けられていることがあります。
逆に、冷蔵庫上への物の設置を推奨していない機種もあります。そのため、まず確認するのは「冷蔵庫の取扱説明書」です。そのうえで、電子レンジを置くなら電子レンジ側の取扱説明書に書かれている放熱スペースも確認してください。
直接置けない冷蔵庫の場合でも、冷蔵庫を囲うように設置する冷蔵庫ラックを使えば、上部空間を収納として活用できる場合があります。このタイプならラック自体が家電を支えるため、冷蔵庫の天板に直接重量を掛けずに済む構造の商品もあります。
ただし、ラックを選ぶ場合も、冷蔵庫本体に必要な放熱スペースを塞がないことが大切です。冷蔵庫とラックの幅がギリギリではなく、使用している冷蔵庫の設置条件を満たせるものを選びましょう。
また、高い場所には頻繁に出し入れする重い物を置かない方が扱いやすいです。収納ボックスやストック品を置く場合も、取り出すときに頭上から落とす危険がないかを考えてください。
冷蔵庫上収納は、一人暮らしの狭いキッチンではかなり魅力的です。ただ、「冷蔵庫上=電子レンジ置き場」と決めつけず、冷蔵庫・ラック・載せる家電の条件を確認して使う。この一手間が大事ですよ。
なお、下記の商品情報は記事公開当時の表示を含んでいます。価格、レビュー数、在庫、仕様などは現在変更されている可能性があるため、利用する場合はリンク先で最新情報を確認してください。
キッチンラックを使用した収納

床面積を増やせないキッチンでは、ラックを使って縦方向へ収納を増やす方法が使いやすいです。
例えば電子レンジを置くレンジラックなら、電子レンジの上にトースターや食器、食品ストックなどを置けるため、1台分の床面積で複数段を使えます。
ただし、ここでも最初に見るのは「棚の内寸」です。外寸60cmのラックだから幅55cmの電子レンジが入るとは限りません。支柱やフレームがあるため、実際に家電を置ける内側の幅は狭くなることがあります。
高さについても同様です。電子レンジの上部に必要な放熱スペースや、炊飯器のふたを開ける高さまで含めて測りましょう。炊飯器を棚の奥へ押し込むと、炊飯時の蒸気が棚板へ集中する場合もあります。
そのため、炊飯器や電気ポットを置く場合は、スライド棚付きのラックも候補になります。使用するときだけ手前へ引き出せれば、ふたを開けたり蒸気を逃がしたりしやすくなります。ただし、使用方法はラックと家電それぞれの説明書に従ってください。
シンク上ラックを使えば、洗った食器やまな板を乾かす場所を確保し、その分だけ調理台を空けられることもあります。「家電そのものを上に置く」のではなく、「今まで調理台を占領していた物を上へ移す」という発想もかなり有効です。
冷蔵庫横の細い隙間には、スリムラックが使える場合があります。ペットボトル、缶詰、乾麺、調味料などをそちらへ移せれば、今まで食品が入っていた棚を家電用品や調理器具へ回せます。
ラックを購入するときは、サイズのほか耐荷重も必ず確認してください。電子レンジなど重量のある家電を載せるなら、棚板1枚あたりの耐荷重を確認する必要があります。「ラック全体で何kg」なのか「棚板1枚で何kg」なのかも商品によって違います。
また、高さのあるラックほど転倒への配慮も必要です。賃貸の場合は固定方法にも制約があるため、製品が指定する設置方法と物件側のルールを確認しましょう。
家電を見せたくないという方は、収納量だけでなく「隠す収納」という考え方もあります。詳しくはキッチン家電を隠す収納でスッキリ!おしゃれな整理整頓術を紹介でも解説しています。
下記の商品情報についても、価格や在庫、仕様などは掲載時から変更されている可能性があります。購入を検討するときは現在の情報を確認してください。
キッチンワゴンの活用法

キッチンワゴンの良さは、「収納場所を固定しなくていいこと」です。
狭いキッチンでは、棚を置いたことで通路まで狭くなってしまうことがあります。その点、キャスター付きのワゴンなら、料理をするときだけ調理台の近くへ移動し、終わったら冷蔵庫横や部屋の端へ戻す使い方ができます。
調味料、乾物、食器、鍋などをワゴンへ移せば、キッチンの固定収納に余裕が生まれます。その空いた場所へ、使用頻度の低い小型家電を収納する方法もあります。
天板がしっかりしたワゴンなら補助作業台として使える商品もあります。ただし、熱を発する家電を載せて使用できるかどうかはワゴンの仕様によります。「天板があるからトースターも置ける」と自己判断せず、耐荷重・耐熱性・メーカーの使用条件を確認してください。
サイズ選びでは、ワゴンそのものが通路を塞がないかが重要です。空いている場所の幅だけでなく、ワゴンを置いた状態で冷蔵庫の扉が開くか、シンク下収納が開くか、人が通れるかまで見ておきましょう。
キャスターのロック機能も確認したいところです。料理中に動いてほしくない場面では、固定できる方が扱いやすいでしょう。
ワゴンは「収納を増やす家具」というより、「必要な物をまとめて動かせる道具」と考えると使いやすいですよ。一人暮らしでは模様替えや引っ越しの可能性もあるため、大型の造り付け収納より柔軟に使える点もメリットです。
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壁面収納の取り入れ方

床も調理台もいっぱいなら、次に見たいのが壁面です。
壁面収納というと大掛かりな棚を想像するかもしれませんが、家電そのものを壁に収納する必要はありません。おたま、フライ返し、キッチンペーパー、軽い調理用品などを壁側へ移すだけでも、引き出しや調理台に余裕が生まれます。
例えば、今まで調理台に置いていた調味料を壁面ラックへ移せば、その場所を電気ケトル用にできるかもしれません。狭いキッチンでは、こうした「場所の交換」が効きます。
賃貸の場合は、壁への穴開けに注意してください。画びょう程度を含め、どこまで許容されるかは契約内容や壁材によって異なります。「賃貸だからこの方法なら必ず大丈夫」とは言い切れないため、取り付け方法と賃貸借契約を確認したうえで選びましょう。
突っ張り式の収納を使う場合も、壁に穴を開けないから絶対安心というわけではありません。設置面の材質、突っ張る力、耐荷重、設置場所を確認し、メーカーが指定する方法で取り付けることが大切です。
また、コンロ周辺は油や熱の影響を受けます。燃えやすい物や熱に弱い収納用品を火元の近くへ置くのは避けましょう。水回りでは、収納した物へ水がかからないかも確認してください。
オープン収納は取り出しやすい反面、物を増やしすぎるとごちゃごちゃ見えやすく、油汚れやホコリも付きます。何でも壁に出すのではなく、「よく使う軽い物だけ」に絞ると管理しやすいですよ。
リビング側に家電を置くなら「調理動線」と「安全性」を優先する
どう工夫してもキッチン内に家電が収まらない場合は、リビングやダイニング側へ一部を移す方法もあります。
ただし、何でも部屋側へ移せばいいわけではありません。電子レンジや炊飯器など食事のたびに使う家電は、キッチンから離れすぎると不便です。熱い食器や汁物を持って部屋を往復する動線にもなるため、できればキッチンに近い位置へまとめた方が使いやすいでしょう。
また、加熱する家電は、寝具やカーテンなど燃えやすい物の近くを避け、製品の取扱説明書に従った設置場所を確保してください。ベッドのすぐ横など、本来の使用環境として適さない場所へ無理に置くのは避けた方が安心です。
部屋側へ置く場合は、キッチン家電をまとめられるレンジ台やラックを使うと、生活空間に家電が点在しにくくなります。色やデザインを周囲に合わせれば、見た目の圧迫感も抑えやすくなります。
特にワンルームでは、大きな家具や黒っぽい大型家電が視界に入り続けると存在感が強く感じられることがあります。家電の色まで含めて考えたい方は、キッチン家電は黒白どっちを選ぶ?風水やインテリアとの相性も解説も参考にしてください。
コードについても、部屋の通路を横切らないように注意しましょう。「使えるコンセントがそこにしかないから」と床へ延長コードを這わせると、足を引っ掛ける原因になります。
賃貸でも使えるおすすめの収納アイテム
賃貸では、大掛かりな造作棚を追加するより、引っ越すときに取り外せる収納の方が使いやすいです。
候補になるのは、突っ張り棚、キッチンワゴン、冷蔵庫ラック、スリムラック、置き型のレンジラック、収納ボックスなどです。
ただし、「賃貸向け」と書かれた収納用品でも、住んでいる物件で必ず問題なく使えるとは限りません。突っ張り式なら壁や天井へ力が加わりますし、粘着式フックは壁紙を傷める場合があります。設置方法と壁材を確認してください。
キャスター付きワゴンは、壁へ固定しなくても使えるため取り入れやすい方法です。調理器具や食品ストックをまとめ、料理するときだけ近くへ動かす使い方ができます。
また、シンク下収納の中を整理するスタンドやラックも役立ちます。フライパンや鍋を重ねて収納している場合、立てる収納へ変えることで取り出しやすくなり、収納スペースを使いやすくできる場合があります。
ここで大切なのは、「収納グッズをたくさん買うこと」が目的にならないことです。
幅20cmの隙間しかないなら、その20cmを有効に使える物を1つ選ぶ。冷蔵庫上だけ空いているなら、そこを安全に利用できるラックを検討する。まず場所を決め、その場所に合う収納用品を選ぶ順番がおすすめです。
キッチン家電の置き場がない一人暮らしの安全対策と省スペース家電の選び方

収納場所を見つけても、安全に使えなければ意味がありません。
狭いキッチンほど家電同士の距離が近くなりやすいため、熱、蒸気、水、電源の4点を確認してから配置を決めましょう。
- 電子レンジや炊飯器の安全な配置と熱・蒸気対策
- 水回りでの家電設置の注意点
- 電源コンセント周りの安全確保
- コンパクトな電子レンジや炊飯器の選び方
- 購入前に「置けるか」を確認する採寸方法
電子レンジや炊飯器の安全な配置と熱・蒸気対策
電子レンジや炊飯器の置き場では、「周囲にどれだけ空間が必要か」を必ず確認してください。
ここで「左右は○cm空ければ大丈夫」と一律には言えません。必要な設置スペースは機種によって異なるためです。電子レンジなら取扱説明書やメーカーの設置条件を確認し、指定された上方・左右・背面などの空間を確保しましょう。
狭いラックへ押し込んで本体だけぴったり収まっても、メーカー指定の設置条件を満たしていなければ適切な置き方とは言えません。棚を選ぶときは家電本体の寸法に加え、この余白まで含めて考える必要があります。
炊飯器では、さらに蒸気への注意が必要です。蒸気が出るタイプを棚の中で使うと、上部の棚板や壁に蒸気が当たり続ける可能性があります。結露や家具への影響を避けるためにも、メーカーが示す設置条件を確認してください。
スライド棚を利用する場合は、炊飯時にどこまで引き出して使う必要があるかもチェックしましょう。棚を少し動かしただけでは、蒸気口の真上に棚板が残る場合があります。
炊飯器の蒸気による壁や家具への影響が気になる方は、炊飯器の蒸気対策でキッチン長持ち!壁や家具を守るおすすめ方法もあわせて確認してみてください。
また、家電の下にマットなどを敷きたい場合も、何でも使えばいいわけではありません。放熱口を塞いだり、家電メーカーが想定していない使い方になったりしないよう、製品の説明書を優先してください。
狭いキッチンでは数センチでも惜しく感じますが、安全に必要な空間まで収納スペースとして使わないこと。ここは削らない方がいい部分です。
水回りでの家電設置の注意点
「電子レンジを置けるのがシンクの横しかない」というケースもありますよね。
ただ、電気製品へ水がかかる場所は避けるのが基本です。シンクの横へ置く場合も、洗い物をしたときの水はね、濡れた手でプラグを触る可能性、コードやコンセントへ水が届かないかを確認してください。
特に電気ケトルなどを狭いシンク周辺で使うと、「給水しやすいから」という理由でかなり水側へ寄せてしまうことがあります。使いやすさだけでなく、水が飛んでも直接かかりにくい位置かを考えましょう。
また、「防水シートを敷けばどこでも安全になる」と考えない方がいいです。家電によっては底面から吸排気するものもあるため、何かを敷くことで放熱を妨げる可能性があります。
水回りにしかスペースがない場合は、まず調味料や食器をラックへ移して、より安全な位置に家電スペースを作れないか考えてみてください。収納方法を変えることで、家電を水から離せることもあります。
湿気がこもりやすい場所も避けたいところです。家電を収納棚へ入れる場合は、扉を閉めたまま使用できるのか、使用時には開放する必要があるのかなど、収納家具と家電双方の使用条件を確認しましょう。
電源コンセント周りの安全確保
一人暮らしのキッチンでは、「コンセントが足りない」という問題もかなり起こりやすいです。
電子レンジ、炊飯器、電気ケトル、トースターなどを置くと、コンセントの口数がすぐ埋まってしまいます。そこで電源タップを追加したくなりますが、見るべきなのは差し込み口の数だけではありません。
電源タップやコンセントには使用できる電力の上限があります。複数の家電を接続するときは、それぞれの消費電力を確認し、配線器具の定格を超えないようにする必要があります。特に消費電力の大きい家電については、製品の取扱説明書に記載された電源の取り方を優先してください。
「差し込み口が6個あるから6台つないで大丈夫」という意味ではないんですね。
プラグはコンセントへしっかり差し込み、プラグとコンセントの間にホコリをためないことも大切です。冷蔵庫やラックの裏など、普段見えないコンセントは掃除を忘れやすいため、ときどき状態を確認しましょう。
コードを無理に曲げたり、家具の下に挟んだり、通路を横切らせたりするのも避けたいところです。収納場所と一緒に配線経路まで考えると、後から困りにくくなります。
家電の置き場を決める順番としては、「ここに置きたい」ではなく、「ここなら本体が収まり、放熱できて、水を避けられ、電源も安全に取れる」と確認できた場所を選ぶのが理想です。
コンパクトな電子レンジや炊飯器の選び方
収納を工夫しても置き場所が足りないなら、家電そのものを見直す方法もあります。
ただし、「一人暮らしだから最小サイズを選べばいい」とは限りません。小さくても使いにくければ買い直すことになってしまいます。
電子レンジなら、まず何に使うのかを整理しましょう。弁当や冷凍食品の温めが中心なのか、解凍をよく使うのか、オーブン料理までしたいのか。それによって必要な機能が変わります。
多機能なオーブンレンジは魅力的ですが、本体サイズが大きくなる製品もあります。置き場所が限られていて、普段ほとんど温めしか使わないのであれば、必要な機能に絞った機種を比較するのも一つの方法です。
炊飯器も、外形寸法だけでなく生活スタイルから考えましょう。毎回少量だけ炊く人と、休日にまとめ炊きして冷凍する人では必要な容量が違います。
さらに重要なのが、ふたを開けたときの高さです。本体だけ棚へ収まっても、上に棚板があるとふたを最後まで開けられない場合があります。蒸気口の位置や電源コードの取り回しも確認してください。
もし炊飯器を置くこと自体が負担なら、生活スタイルによっては電子レンジ炊飯やパックご飯など別の方法を組み合わせる選択肢もあります。炊飯の手間や置き場所を含めて考えたい方は、米を炊くのがめんどくさい人に最適!パナソニック自動計量IH炊飯器の記事も参考になります。
家電を減らすというと少し極端に聞こえるかもしれませんが、「絶対必要だと思っていた家電を別の方法で代用できないか」を考えてみると、狭いキッチンではかなり効果があります。
家電を買う前に「本体サイズ+使用時のスペース」を測る
キッチン家電の置き場で後悔しないために、私が特に大事だと思うのが購入前の採寸です。
家電量販店で見る電子レンジや炊飯器は、それほど大きく見えないことがあります。しかし、自宅のキッチンへ持ち込むと想像以上に存在感が出ることがあります。
測るときは、「置き場所の幅×奥行き×高さ」と「家電本体の幅×奥行き×高さ」だけで終わらせないようにしましょう。
- 扉やふたを全開にできるか
- メーカー指定の放熱スペースを確保できるか
- 蒸気口の上に棚がこないか
- 電源コードがコンセントへ無理なく届くか
- 冷蔵庫や収納扉を開けたとき干渉しないか
- 家電を置いても調理する場所が残るか
- 熱い皿や炊飯釜を安全に出し入れできるか
ここまで確認して初めて、「その場所に置ける」と考えるのがおすすめです。
新聞紙や段ボールなどを家電の予定サイズに切って置き、実際の占有面積を確認する方法もイメージしやすいですよ。購入後に「思ったより大きかった」と感じるのを防ぎやすくなります。
まとめ:キッチン家電の置き場がない一人暮らしは「収納を増やす前の整理」が大切
一人暮らしでキッチン家電の置き場がないと、「もっと棚を増やさないと」と考えがちです。
でも、最初にやることは収納家具を買うことではありません。まず、毎日使う家電とたまにしか使わない家電を分け、キッチンに常設するものを絞ってみてください。
そのうえで、冷蔵庫上、冷蔵庫横の隙間、ラック、ワゴン、壁面など、今使えていない場所を探します。ここまでやってから必要な収納用品を選ぶと、余計な家具を増やしにくくなります。
特に大切なのは、「空いている場所へ無理に押し込む」のではなく、その家電を安全に使える場所を探すことです。
まずは今日、電子レンジ、炊飯器、電気ケトル、トースターなどを見ながら、「毎日使う・ときどき使う・ほとんど使わない」の3つに分けてみてください。それだけでも、あなたのキッチンで本当に必要な置き場所が見えてくるかなと思います。
そのあとにメジャーで冷蔵庫上や横の隙間を測れば、ラックが必要なのか、ワゴンが合うのか、それとも家電自体を見直した方がいいのか判断しやすくなりますよ。


